その手に触れたくて
夏休み中旬。
暑い暑い太陽の下、あたしと夏美は颯ちゃんの家まで足を進めてた。
久し振りに会って他愛ない会話をカフェでしている時、夏美は言ってきた。
本当は行きたくなかった。
と、言うよりもあまり颯ちゃん達とは係わりたくなかった。
夏休みに入ってから何回か夏美に誘われた。
でも全部断った。体調不良だって…
だけど遊んでる真っ最中の時に、この言い訳は当たり前に聞かなくて、渋々あたしは頷き夏美に着いて行く事にした。
行きたくない理由は一つしかない。
それは、隼人が居たら困るから。
隼人が居たら自分自身どうしたらいいのか分かんない。
だけど会いたい気持ちはある。
でも、もう会わないほうがいい。
凄い凄い矛盾してる…でも、そう思うぐらいどうしていいのか分かんない。
そんな事をずっと考えながら、あたしは夏美の後を追ってた。