その手に触れたくて
Γえぇっ!!ちょ、えっ!!それ響さんが言ったの?」
あたしが呟いた後、今まで黙ってた夏美は大声を出し、その所為で一瞬机がグラッと揺れた。
Γうん…」
Γど、どうして?!」
どうして?って言われてもあたしが知りたい。そう思うと何だか無性に悲しくなって、あたしの目が潤みはじめた。
潤んだ瞳を手で擦りながら、あたしが言った事に何も驚く事なく反応しなかった相沢さんは目の前にあるカップを見つめながら小さく呟いた。
Γ…そうなるだろうねぇ…」
どうしようもないって感じで呟く相沢さんに訳が分からず、
Γねぇ、相沢さん!!お兄ちゃんと隼人の関係教えて!!お願い!!」
あたしは前にのめり込む様にテーブルに両手を付き、相沢さんに叫んだ。
Γ…隼人の病院行った?」
Γうん…」
Γ隼人にその事、言ったの?」
Γううん…。って言うかお兄ちゃんが直接、隼人に言いに行ったみたい」
Γえっ…そうなんだ。美月ちゃんは病院行った?」
そう問い掛けてくる相沢さんにあたしはコクンと頷いた。