廃陸の旅団
黒いフードからのぞく宝石の様に美しく輝く金髪。

波のように滑らかな長くウェーブした髪。

そして恐ろしいくらいに美しい顔をしていた。

「あなた達……海底都市へ行くのは止めたほうがいい。特に小さなお嬢さん。あなたはとても不幸な事に巻き込まれますよ。」

謎の男はそうとだけ呟くと去っていく。


「……鍵?」

カムイは男の袖元から鍵の形をした何かを見たような気がした。

しかしそれを確かめようと振り返った時にはもう男は、街を行き交う人々の中に消えていた。

「何だったの今の?新手の悪徳商売かな?」

「さぁ……?でも不思議な人だったねぇ。」

『プォォォォオッ』

すると港から汽笛の音が響き渡った。

どうやら出航の準備が整ったらしい。

「そんなことより急ごう。船に乗り遅れたらシャレにならない。」

三人は急いで元来た道を戻り港へと向かうと、船に乗り込んだ。

「これで海底都市に行けるわけだ。」

「ええ……」


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