廃陸の旅団
「行ってらっしゃい。うふん☆」
――と、背筋も凍る様な激励を背中でどうにか受け流しながら一行はスティーレス海穴を目指す。
「スティーレス海穴は現在封鎖されていて普通の者では入ることはできない。」
「でもでも私達には軍の中将がいるんだもん、平気だよね。」
双剣のニーガルという心強い仲間を得た一行。
きっとその権力ははかり知れるものではなく、封鎖地域にだってスイスイと入っていける。
そう信じて止まなかった。
海穴の入り口は確かに封鎖されており、太い鋼鉄の鎖が幾重にも巻かれている。
その横には乱暴に打ち付けられた警告板があった。
「海竜注意って看板が出てる……まさか本当にいるのか?」
「ふむ。やはり誰に許可を取れとも書いていないようだ……よしカムイ君、この門壊しなさい。」
「……は?中将がいたら入れるんじゃないの?」
カムイが驚きながらそう聞くとニーガルは飄々と答える。
「中将ごときにそんな権限があるわけが無いだろう、何を言っているんだね。」
「えっ、でもさっき普通の人には入れないって……」
さすがのリリーもそう言わずにはいられない。
「うん、だからカムイみたいなフォース使えるやつが壊せば問題ないだろう?」
ニーガルはしれっとしながらそう言った。
「責任は中将が取ってくれるんですよね?」
カムイがそう聞くとニーガルはにこっと笑う。
それを見てカムイは、ため息を一つすると、ゆっくりと門に向かって剣を構えた。
「皆離れて。」
カムイの合図で三人がある程度門から離れる。
それを確認すると孔気刀を振り抜く。
「もちろん責任は壊した人が取りたまえよ。」
「なっ――!!」
ニーガルはまたにこっと笑う。
振り下げた剣を止めることなどできず、門は粉々に砕けて崩れていった。
「責任は中将がとるんじゃないのか!?さっき笑っただろ?」
「何を言ってるのだねカムイ君。責任なんてやった人が取るに決まってるじゃないか。」
こんな大人にだけはなってはいけないと、若い三人はそう心に誓った。
カムイの開けた門の先へ進んでいく。
一応中には灯りがともっていて足場くらいは見えるようになっていた。
――と、背筋も凍る様な激励を背中でどうにか受け流しながら一行はスティーレス海穴を目指す。
「スティーレス海穴は現在封鎖されていて普通の者では入ることはできない。」
「でもでも私達には軍の中将がいるんだもん、平気だよね。」
双剣のニーガルという心強い仲間を得た一行。
きっとその権力ははかり知れるものではなく、封鎖地域にだってスイスイと入っていける。
そう信じて止まなかった。
海穴の入り口は確かに封鎖されており、太い鋼鉄の鎖が幾重にも巻かれている。
その横には乱暴に打ち付けられた警告板があった。
「海竜注意って看板が出てる……まさか本当にいるのか?」
「ふむ。やはり誰に許可を取れとも書いていないようだ……よしカムイ君、この門壊しなさい。」
「……は?中将がいたら入れるんじゃないの?」
カムイが驚きながらそう聞くとニーガルは飄々と答える。
「中将ごときにそんな権限があるわけが無いだろう、何を言っているんだね。」
「えっ、でもさっき普通の人には入れないって……」
さすがのリリーもそう言わずにはいられない。
「うん、だからカムイみたいなフォース使えるやつが壊せば問題ないだろう?」
ニーガルはしれっとしながらそう言った。
「責任は中将が取ってくれるんですよね?」
カムイがそう聞くとニーガルはにこっと笑う。
それを見てカムイは、ため息を一つすると、ゆっくりと門に向かって剣を構えた。
「皆離れて。」
カムイの合図で三人がある程度門から離れる。
それを確認すると孔気刀を振り抜く。
「もちろん責任は壊した人が取りたまえよ。」
「なっ――!!」
ニーガルはまたにこっと笑う。
振り下げた剣を止めることなどできず、門は粉々に砕けて崩れていった。
「責任は中将がとるんじゃないのか!?さっき笑っただろ?」
「何を言ってるのだねカムイ君。責任なんてやった人が取るに決まってるじゃないか。」
こんな大人にだけはなってはいけないと、若い三人はそう心に誓った。
カムイの開けた門の先へ進んでいく。
一応中には灯りがともっていて足場くらいは見えるようになっていた。