廃陸の旅団
なんとか半魚人を倒した一行。

その後も複数の魔物化した深海生物を倒して進んでいく。

洞窟は奥に行けば行くほどに広くなり、最奥に着くまでにはリリーも術を使って参戦できるようになっていた。

そして4人は、ある場所で立ち止まる。


「ニーガルさん……ここ。」

奥に進んでいくと灯りの灯っていない場所に行き着いた。

あきらかに怪しい雰囲気を漂わせ、人間の侵入を拒んでいる。

「ああ、フォースを抑えてはいるが強大過ぎてあふれ出ているのが分かる。気を引き締めていこう。」

四人がその中に入ると奥から生物のおたけびが聞こえた。

「ケェェェェェエッ!!」

その振動は人の何倍もある入り口を、衝撃で崩し完全に封鎖してしまった。

「どうやら海竜にとってかなり久しぶりの食事みたいね、私たち。」

「で、出口を完全に閉じられちゃったよー。」

そして何も見えない奥から地面を這いずる音が聞こえ、それは姿を現した。

「本当にいたよ……」

洞窟いっぱいにやっと納まるサイズの、目のない蛇の様な巨大なモンスター。

こめかみの辺りにはブル-・スフィアが光っている。

「これがリヴァイアサン……なんて大きさだ。」

「……!!気を付けろ何かくるぞ。」

ニーガルがそう叫ぶと、リヴイアサンは口を大きく広げ、一気に大量の水をカムイ達に向かって吐き出した。

『ドドドドドドッ……』と大きな音を立てながら、町一つくらい優に飲み込んでしまうような、巨大な津波が4人を襲う。

「みんな私の近くに伏せて!!『神域』」

超回転させた孔気の渦で、リリーは津波をなんとか弾き飛ばしていく。

しかしその量たるや今までの戦いでフォースを消耗してしまっていたリリーには、皆を守り切るだけが精一杯だった。

どうにか津波から皆を守ったリリーだったがほぼ全てのフォースを使いきってしまった。



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