廃陸の旅団

「うそ、カムイ食べられちゃった……」

放心状態になるリリー。

マールがそっとリリーの肩を抱くが、その手も恐怖に震えていた。

「カムイをよくも……許さん!!」

ニーガルのフォースが爆発的に増大し、リヴァイアサンに襲い掛かる。

――が渾身の一撃も簡単に避けられてしまう。

「はぁぁぁあっ『双牙斬』」

ニーガルの攻撃も虚しく空を切り、リヴァイアサンはまるで遊んでいるかの様だった。



そんなニーガルのあがきも通じず、時間だけがただ過ぎようとしていた時だった。

突如としてリヴイアサンの様子がおかしくなったのだ。

まるで藻掻き苦しむかの様に身をよじらせ、時折自らの身体を岩壁に打ち付ける。

「まさか?……そうか。」

ニーガルは何かを確信すると自らリヴイアサンの口元に行く。

怒りからかニーガルを飲み込んだリヴァイアサン。

2人を失いマールとリリーは死を覚悟した。



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