廃陸の旅団

「マールちゃんあれ……カムイとニーガル中将!!」

「二人とも生きてたのね!!私達を癒して『ヒールレイン』」

カムイとニーガルがリヴァイアサンの体内から出てくるとマールは直ぐ様、詠唱を始め治癒を行った。

マールが天に手をかざすと光の雨が辺り一帯に降り注ぐ。

その光の粒が当たると、みるみる内に傷が癒えていった。

「マール助かったよ。」

カムイがそう合図を送るとマールは親指を立てた。


しかし安心してはいられない。

リヴァイアサンは身体の半分を失ってもまだ動き続けていたのだ。

「やはりあの程度のダメージでは死んでくれないか……止むを得まい。」

ニーガルが目を瞑り精神統一をする。

「なっ……なんてフォース圧だよ。」

ニーガルから放たれるフォースは、カムイほどの使い手すらをも無意識の内に一歩退かせるほどだった。

リヴァイアサンは恐怖からニーガルに向かい牙を向ける。

「……双剣術『双牙連斬-ソウガレンザン-』」

量の刄が一斉にリヴァイアサンを襲う。

数え切れぬ程の連撃はリヴァイアサンの堅い表皮を裂き、弾力のある肉を潰し切り刻む。

「グェェェェェエッ」

リヴァイアサンは残ったフォースの全てを込めて、超高圧の孔気砲を放つ。

「しまっ……」





『ドカァァァァァァァアン……』


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