廃陸の旅団
旅団強襲
一行はようやくアナセルへと戻ってきた。
カムイはニーガルに背負われ、眠っている。
「それにしても、あんな危ない目にあったのに結局ブルー・スフィアは取れず仕舞いかぁ。」
マールがふてくされたように言う。
「スフィアならあるぞ……」
「おや、カムイ目が覚めたのかい?」
いつの間にかカムイが目を覚ましていた。
まだ半日たっていないのに目を覚ますとはさすがの生命力である。
カムイはポケットから光る石を取り出した。
「ほら、ブルー・スフィアだ。」
「本当だ!!いつのまに?」
カムイは力なく笑う。
「というかカムイ。起きたのなら私の背中からおりたまえ。私は男を背負いながら街中を歩くなんてのはまっぴらだ……ってまた眠っている。」
カムイは三人にブルー・スフィアを見せるとまた気を失うように眠ってしまった。
「まぁ、今日は許してあげてくださいよ。」
リリーが少しだけ申し訳なさそうに言うと、ニーガルは笑いながらため息をした。
「はぁ、女性に頼まれたのでは仕方がない……か。」
そうしてニーガルはカムイを担いだままテッドの店へと向かっていった。