廃陸の旅団

一日休むとカムイはすっかり元気を取り戻していた。
それもこれもテッドの献身的な介護のなせること。

「良かったわぁ、あれから起きないんじゃないかって心配したのよぉ。」

「はは……ありがとうございます。(眠り続けてたら何されるか分かんないからオチオチ寝てられなかった。)」

カムイの心の叫びを言わずもがな3人は理解した。


「それにしてもニーガルさん。あんな力を隠してるなら最初からちゃんとやってくださいよ。」

四人はダイニングでテッドの愛がてんこ盛りの朝食を食べる。

「だって疲れるじゃあないか。あの程度の魔物にいちいち本気など出している暇はない。」

「リヴァイアサンがあの程度ですか……?」

リリーは昨日の戦いを思い出しているのか、げんなりとした顔で聞く。

「なんて顔をしているんだねリリー。リヴァイアサン級の魔物の退治など軍にはごまんと依頼が来ているよ。私は君たちの力を見せてもらおうと思って様子を見ていたのだよ。」

「そのせいでオレ、死にそうな傷負ったんだけど。部下の命は守ってくださいよ上官。」

「ははは。最後のあれは予想外でね。マールがいなければ君本当に死んでいたよ。マールに感謝することだ。」

はっはっは。とニーガルは笑いながらブラックコーヒーを優雅にすする。

「力を見させてもらった結果。カムイとリリーの新人二人はそれなりに有望だと言うことも解ったし。何よりマールの治癒力の高さが垣間見れて良かった。」

そう言ってニーガルは二枚の紙をカムイとリリーに手渡した。


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