廃陸の旅団
「さぁて。必ずここのどこかに『エターナル・スフィア-永遠の宝珠-』がある。捜し出し俺の元へ持って来い。」
アンバータワーの中間の階から爆煙があがりタワー内には警報が鳴り響く。
「邪魔するやつは遠慮するな、殺せ。」
「うぉぉぉおっ!!」
天空艇から数十人の屈強なフォース使い達ががタワーに浸入し上下の階に散らばっていく。
何百という数の軍人が迎え撃つが敵はかなりのフォースマスターばかりでその侵攻を止めることができずにいた。
「くっ……総監はおられないと言うのに。ニーガル中将はいないのか!?」
「只今ニーガル中将はアンダーバーグへと到着した模様です。」
ニーガルの帰還が分かると軍人達の士気があがる。
「ニーガル中将が戻られるまで耐えるのだ。あいつらにエターナル・スフィアを奪われてはならない。」
旅団と軍の戦いは均衡を極め、数知れぬ負傷者を出しながら数十時間にも戦いは及んでいく。
そしてアンバータワー襲撃から20時間後。
ニーガルとカムイ達がようやくアンバー・タワーへと戻ってきた。
中に入ると部屋はメチャクチャにされ何人もの軍人が床に倒れている。
「マールとリリーは各階の怪我人の治療を。旅団員と思われる者に見つかったら自分の命を最優先で守ること。いいね。」
「はい。」
「オッケー。」
マールとリリーは二手に別れ怪我人の治療へとむかっていく。
「軍に入ったばかりなんだ、死ぬなよカムイ。」
「上官命令とあったら仕方ないですね。了解。」
ニーガルとカムイは天空艇の浸入した中層階をめざして駆け上がっていった。