廃陸の旅団
「シルファ……これ、雛鳥だ。」
カムイは巣の中にいた小さな雛鳥の一匹を抱えあげる。
「それに……」
カムイはシルファを手招きして、巣の中を再び覗き込む。
「どうやら母鳥は死んでしまったようだ。」
「……そうですか。」
シルファが巣を登り、中を見ると、雛鳥に多いかぶさる様にして変種コカトリスが息絶えていた。
「スフィアもないし、無駄足になっちゃったな。ジンのとこに戻ろうか。」
「……はい、そういたしましょう。」
そうして2人はジンの元へと、山を下っていった。