廃陸の旅団

「……だとさ。どんたけ勝手なんだよジンは。」

カムイは今、灰色の遺蹟の中を器用に文句を垂れながら走っていた。

シルファはカムイをこの遺蹟に送った後に、海底都市にある火山へと1人向かっていった。

「一人だと不便だな……道具袋は薬草系統で満杯だし。つかなんか緑臭ぇ。」

どんどん進んでいくと目の前に大きな扉が現われた。

その扉には二つの大きな丸い穴が空いている。

「ん。んん〜。ぷはぁ。だめだなこりゃ一人じゃビクともしない。」

力一杯に扉を押してみるが全く動く気配がなかった。
そのカムイの足元の岩がわずかに動く。

「はぁ。こんな時にお客さんかよ……いや門番かな?」

『ゴゴギギガガ。排除。排除。』

『ギギ。排除スル。排除、スル。』

カムイの足元から二体の巨大な石像があらわれカムイに襲い掛かってきた。

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