廃陸の旅団
「古代兵器?なんかやっかいだな。」

カムイは孔気刀で切ってみたが、石像には傷一つ付かない。

「蹴っても切ってもダメか……」

石像は巨大な拳を乱暴に振り上げると、ところ構わず振り下ろす。

「危っぶねぇな。ちったぁ考えて戦えよな!!」

よくよく見てみると、石像の腹部には大きな丸い宝玉があしらわれているのが分かった。

「なーるほど。そういうことなら丁重に接待してさしあげましょうか、ね!!」

石像の鉄拳をカムイが避けると鉄拳は地面に突き刺さった。

いくらフォースを扱えるとはいってもあんなのを食らってしまったら一溜まりもない。

「これじゃあ薬草なんて意味なさそうだな……ああ、もう!!!さっさと土に還っとけっての『閃帝桜花』」

石像の攻撃を多少押されながらも流し、空中でこれでもかと切り刻む。

がむしゃらに放つ攻撃の中の一つが石像の腹部の宝玉に触れた瞬間。

『パリン。』

宝玉は音を立てながら割れ、石像は形を保てなくなり灰になって消えた。

「よし、まず一匹。」

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