廃陸の旅団

「グッ…越癪ナ…」

ゴーレムが腕で、足に突き刺さっている剣を振り払おうとしたが、カムイはそんな隙すらも与えはしない。

「剣嶺・乙の巻『新命の宴』」

一瞬にしてゴーレムの顔前へと躍り出ると、カムイはゴーレムの心部に孔気でマークをした。

そしてまたカムイが腕を振り上げると、そこから草が芽生えるかのように剣が生えゴーレムの心部を貫いた。

「ウッ…ガッ……人間フゼイガ……」

「剣嶺・丙の巻『上弦の恵』」

ゴーレムの上空でカムイが手を天にかざすとカムイの周りに数多の剣が具象する。

それを勢い良く振り下ろすと豪雨のように剣がゴーレムを非情なまでに貫いていった。
< 180 / 583 >

この作品をシェア

pagetop