廃陸の旅団
「ガッ…認メヌ…認メヌゾ…コンナ餓鬼ガ…私ヲ…」
ゴーレムは最後の力を振り絞るが、カムイはそれをさらりと躱すと、ゴーレムから距離を置いた。
「終わりだよゴーレム。剣嶺・丁の巻――」
カムイがゴーレムから距離をとりゴーレムに手をかざすと今までに突き刺さった全ての剣が光り輝いた。
そしてカムイがゆっくりと手を握り締めた瞬間。
「『朧月夜』。霞み月に見取られ消えろ。」
剣は弾け飛び無数の光の粒となって更に内側からゴーレムを切り刻む。
剣の光はゴーレムの断片をさらに切り刻み細粒達が舞い上がり朧月のような仄かに濁りある光を放ち、やがて消えていった。
「とりあえず成功かな。グリーン・スフィアもゲットしたし。」
さきほどまでゴーレムが立っていた場所の地面には、緑色に輝く宝珠が煌めいていた。
カムイはそれを拾うと、そのまま寝そべる。
「でもダメだ反動が大きすぎて動けねぇ。シルファー早く迎えに来てー。」
カムイの叫びは遺蹟の中に虚しくこだまする。