廃陸の旅団

決戦アンバー・タワー


懸命な処置により一命は取り留めたシルファだったが、彼女の目は覚めぬままにその日を迎えようとしていた。

「と、いうわけだ。恐らく今回のは今までで最も危険な任務となるだろう。」

全快したジンは旅団員全員を集めて作戦会議を開いていた。

話が終わろうとした時、一人の旅団員が大慌てで部屋に入ってくる。

「大変です親分。軍のやつらがエターナル・スフィアの全面公開の日程を公表しました。時間は明日の正午……」






時を同じくして軍でも大掛りな作戦会議が開かれていた。

「廃陸の旅団は常時一人の監視役をここケルセウムに置いている。こうしてケルセウム市街全域に嘘のエターナル・スフィア公開の知らせをだせば……やつらは必ず現れる。」

ローザスと十二人の各隊長、そして総監であるローザスの父・ハイマンスが舞台にあがっている。

「皆心してかかって欲しい。明日はここアンバー・タワーが奴等を根絶やしにするための戦場となる。」







「……そういうわけだから。明日の陽が落ちる時にアンバー・タワーに潜入だ。天空挺は人目につきやすい。今日の内にケルセウム郊外に移動しよう。」

そして天空艇はケルセウム目指して飛翔した。





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