廃陸の旅団
にやりと笑い、クルーはアストンの持っていた小さな箱の厳重な鍵を開けた。
中に入っていたのは小さな赤く光る石。
クルーはそれを慎重に箱から取り出した。
「それ……もしかして『レッド・スフィア《深紅の宝珠》』ですか!?」
クラナドが目を光らせてそう尋ねると、クルーは少し驚いていた。
「ほう、レッド・スフィアを知っているとはクラナド。なかなか博学だな。」
「アブソリュートではスフィア学を専攻しているので。凄い初めて見る、これがレッド・スフィア……」
クラナドは目を光らせながら、その小さな赤い石に見入っている。
「ほう、そんな科目までできたのか、私の時とは変わったもんだな。」
B.A.S.E.に所属する者の中でアブソリュート出身者は多く、クルーもその一人だったらしい。