廃陸の旅団
第三惑星カルカス。
太陽を支点に第三番目の巨星ということからそう呼ばれている。
別名を白銀世界とも言う。
孔気(フォース)と呼ばれる、物質の核から発せられる生命エネルギーを操る術に長け、孔気工学(マルテリウム)の発展により自動酸素分離器(オキスロット)が発明され木々がなくても、核下でも、海中でも生活が可能になった文明の発展した世界である。
マルテリウムはこの世界にある四の大陸と三の海中区、そして三の核下地域の計十区域に広がり世界を埋め尽くしていた。
その中でも莫大な進化を遂げたのが軍艦都市ケルセウムである。
唯一軍による完全統一下にある、この戦争のない世界で自治防衛的戦力(警察と軍隊の働きをする)と称され各区域に設けられている軍隊。
その本拠地がこのケルセウムにある琥珀色の雲をも突き抜ける巨塔・アンバータワーである。
自治防衛的戦力であるはずの軍だが、実際には強い政治的権力をも持ち併せており、国家連合のブレーンとまで言われ、この世界の全てを牛耳っているといっても過言ではなかった。