廃陸の旅団
生い茂る森を抜け遺蹟の裏側へと辿り着くと、ジンは外壁に手を当てて何かを調べだした。
「ジン何やってるの?」
「この辺にくぼみがあってそこにフォースをあてると地下道が現れるんだよ……っと。あった。」
ジンの手が触れている部分はわずかにくぼんでいた。
そこにフォースを当てると辺りに、ゴゴゴゴッと地鳴りが響き、真下の地面がわずかに突起して手摺りのようなものが現れる。
「わぁすっごい仕掛けだねー。」
マールはわざとらしく大げさに驚いてみせる。
「これはマルテリウムの初歩の技術だよ。さぁ、行こう。」
ジンが手摺りを引き上げると地下道が見えた。
そこに入ると横幅は人が一人やっと通れる程度。
高さはカムイやマールは問題ないのだが、ジンのように背の高い人は中腰しなければならなかった。
「ジン遅いんだけど。」
「ジーン置いてっちゃうよー。早くぅ。」
歩きづらい態勢のジンをよそにカムイとマールはどんどん地下道を進んでいく。
「あのクソ餓鬼ども……大人なめやがって。」