廃陸の旅団
地下道を抜けると大聖堂に出た。
神秘的なガラス細工が敷き詰められた壁。
天井に描かれた絵画。
そして部屋の中央に置かれた聖杯。
「セイクリッド・モースの修道院にも驚いたけど。これはまた……」
「いや、ここってセイクリッド・モースの聖堂より凄いよ。」
「それを祭司が独り占めしてるのに、民衆は宗教に縋るのか。聖域に踏みいらずに力など与えられるはずもないのにな。」
三人はその神聖な部屋に見とれてしまっていた。
「……ふぅ。こんなんが何百年も前の産物だなんてな、信じられん。でも、ま。それよりオレ達にはやるべきことがあるだろ。」
ジンは聖杯をゆっくりと横にズラした。
すると聖杯があった場所には外壁の時のようなくぼみがあり。
同じようにそこにフォースを当てるとただの壁だと思っていた場所が開き奥に通じる隠し通路が表れた。
「ここからは無属民達のアジトだ。十分注意していこう。白いマントを着たやつが四天士だ、見かけたら十分注意しろよ。」
ジンが先頭に立ち三人は奥の部屋へと入っていった。