廃陸の旅団
ソニアの素早い動きはジンと言えど、アニスの結界を注意しながらでは致命傷にならないように避けるのが精一杯であった。
「『飛影』」
ソニアの抜刀術は本来の剣の間合いの外から、影縫いを応用し一瞬にして懐に潜り込み、その推進力を以て標的を切るというもの。
「……くっそ。」
ジンの鎖の攻撃範囲は広いが、超接近戦では死角となる。
ソニアはその超接近戦を得意としていた。
「ほらほら、ついてこれてないよ。」
懐に潜り込み一閃。
間一髪回避するジンだったが、腹部に僅かに剣先が触れていた。
切り裂かれた服の下からわずかに血が滲む。
「……爆ぜろ『獄炎牢』」
しかし立ち止まるわけには行かない。
ちょっとでも動きを止めようものなら、アニスの結界に取り囲まれてしまう。
ソニアを狙えばアニスの結界の的になり、アニスを狙えばソニアによって迎撃される。
万策つきた様に見えるジンが静かに笑っていた。
「『飛影』」
ソニアの抜刀術は本来の剣の間合いの外から、影縫いを応用し一瞬にして懐に潜り込み、その推進力を以て標的を切るというもの。
「……くっそ。」
ジンの鎖の攻撃範囲は広いが、超接近戦では死角となる。
ソニアはその超接近戦を得意としていた。
「ほらほら、ついてこれてないよ。」
懐に潜り込み一閃。
間一髪回避するジンだったが、腹部に僅かに剣先が触れていた。
切り裂かれた服の下からわずかに血が滲む。
「……爆ぜろ『獄炎牢』」
しかし立ち止まるわけには行かない。
ちょっとでも動きを止めようものなら、アニスの結界に取り囲まれてしまう。
ソニアを狙えばアニスの結界の的になり、アニスを狙えばソニアによって迎撃される。
万策つきた様に見えるジンが静かに笑っていた。