廃陸の旅団

憎しみの矛先

無防備なカムイにクラナドが襲い掛かる。

｢やめろクラナド!!｣

カムイの悲痛の叫びもクラナドには届かない。

クラナドの蹴りがカムイの脇腹を打ち抜く。

何故かカムイは避けも受け流したりもしなかった。

｢ぐっ……。オレはお前とは戦いたくないんだ。オレはお前のことをしん――｣

｢親友だと思っていた。か？ウゼぇ。｣

逃げもしないカムイをクラナドは容赦なく殴り続ける。

｢残念だったなカムイ。生憎とオレはお前のことなんて、何とも思ってなかったぜ。｣

腹に全力の右拳をお見舞いするクラナド。

カムイは腹を押さえながらもがき、床に座り込んだ。

クラナドが静かに、孔気刀を作り出し、それをカムイの首にあてがう。

｢死ねカムイ。｣

真っ黒の鎌は死神のそれに見えるほどにまがまがしく恐ろしいﾌｫｰｽを放っている。

クラナドは鎌を振り上げ、何の躊躇もなく振り下ろした。