廃陸の旅団

「そんな術を隠していたとはな。オレも奥の手を見せてやるよカムイ…………『影縫い』」

クラナドは一瞬にしてカムイの背後をとる。

「なっ!!その技はソニアさんの!?」

カムイはクラナドの剣を受けとめる。

二人の力がぶつかり合う。

「クラナド。もう止めろ。お前じゃ俺に勝つことはできない。」

カムイの淡く光る右目がクラナドを見つめる。

「うるせぇ!!『影縫い』」


クラナドは目に見えないほどの速度でカムイの背後に移動する。

しかし空を切るその気の流れがカムイには見えている。

背後から突きだされたクラナドの剣をカムイは叩き払い、クラナドの喉元に刃を突き付けた。

「いったい何だ、その力は!?」

するとカムイは再び目を瞑り、ゆっくりと開く。

すると右目の光りは治まっていた。



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