廃陸の旅団
再び胸を抑えて痛がりだしたクラナド。

「しっかりしろクラナド。」

カムイが手をそえるのだが、クラナドはその手を振り払った。

「うぁぁぁぁあっ。がっ、ああ。みんな……離れ……て。」

クラナドが奇声をあげて暴れだす。

男三人がかりでも押さえ付けることができずに、クラナドは胸をおさえてのたうち回った。

「どういうことだよマール。成功したんじゃないのかよ!?」

カムイがマールの肩を強く握る。

ビクッと怯えたようにマールの小さな肩が揺れた。

「分かんないわよ。私だってこんな……何で?」

そしてクラナドはこの世の生物とは思えないような潰れた低い声を発したかと思うと、レッド・スフィアの様な赤い血を吐く。

「何なんだよ……まさか本当に失敗?」

「いや失敗なんかじゃねぇなこれは。これは……」

「どういうことだよオスカー。…………!!」

するとクラナドの体全体から赤い光が漏れだす。

点滅する様な輝きは、次第にその感覚を狭めていき。

ついに眼も眩むような光を放った。


「皆ふせろ!!」

ジンが3人の前に立ちはだかり、鎖の結界を張り巡らせた瞬間。






クラナドの体は遺蹟全体を巻き込むほどの大爆発を起こして吹き飛んだ。





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