廃陸の旅団

「しかしあれは罪人を救う為だけの最終手段だ。君達の望んでいたモノではなかっただろう。」

そう落ち着いた表情で言ったクロノは、彼らしくない噂話をしてくれた。

「まことしやかな話だが、この世界のどこかにイーブン・スフィア《均衡を司りし宝珠》と呼ばれる、スフィアを浄化するスフィアが眠っているらしい。ま、ただの逸話かもしれんが。」

その時カムイはアリオスの言葉の意味が分かったような気がした。

そんなカムイの表情を読み取ったクロノが言う。

「イーブン・スフィアに興味があるのなら『歴学都市ヒステニア』を訪ねてみるといい。」

< 268 / 583 >

この作品をシェア

pagetop