廃陸の旅団
マールを侮るような視線を放つイセリア。
しかしマールは痺れた拳をさすりながら小さく笑っていた。
「細胞操作で骨細胞と背中周りの筋肉を活性化させ防御力を高めたってわけね。でもね――」
一気に力強さを増したマールのフォースに、イセリアが無意識に身構えた。
その身体の瞬間的な硬直は、イセリアの反応を遅くさせる。
「そんなのは無駄だって分からせてあげる『ビッグバン-超インパルス-』」
通常のインパルスよりも力強く輝くマールの拳が、再び活性化されたイセリアの背を打ち抜く。
バキィッと豪快な音を立てて不自然に折れ曲がる背骨。
イセリアは全身を痙攣させながら床に這いつくばる様にして倒れた。
「悪いねおばちゃん私の勝ち。」