廃陸の旅団

その時入り口の方から誰かが手を叩く音がした。

「いやぁ感動のシーンだね。人間とニーヴァス相容れぬはずの二つの種の友情。美しいかぎりだよ。」

その声の主を見た瞬間ウリアは落胆した。

「ダメじゃないかマシーンはマシーンらしく任務だけに集中しなきゃ。そうだろグリア?」

「……くっ、そ。」

グリアに向かって放たれた剣がグリアの心臓を貫く。

「君もだよイセリア。」

今度はイセリアの心臓を貫いき二人の息が完全に止まる。

「貴様ぁぁっニーガル!!よくもグリアとイセリアを。」

二人を殺した男に襲い掛かるウリア。

その刄の向かう先にいたのは、なんとニーガルだった。

「総司令官に向かって呼び捨てとは頂けないな。」

ニーガルは超高速で移動するとグリアとイセリアに刺さっていた自らの剣を抜き取る。

刹那。

2つの刃が交わった。


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