廃陸の旅団


その夜。

皆が寝静まった頃にカムイの家を訪れる者がいた。

その男はカムイが寝ていることを確認すると、慎重にカムイの傍を横切り金庫へと向かった。

「…………。」

男はゆっくりと慎重に金庫を開ける。

だがやはり古びているだけにどうしても音が漏れてしまっていた。

どうにか金庫を開き、中に無造作に置かれていたそれを手に取った瞬間。



『パッ』と部屋の明かりが点き男を照らしだした。

男がカムイのいた布団を見るとそこにはもうカムイの姿は無かった。

「さて、やっぱり来たな。どういうつもりか説明してもらおうか?……」

カムイに見据えられ男は不気味に笑う。



「……クラナド。」



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