廃陸の旅団
ヒステニアはすでに増援された軍人でいっぱいになっていた。
カムイ達はテリアの案内で秘密の通路から外に出る。
「ここは……アンダーワームのいた鉱山か!?」
そこはカムイとマールが初めて出会った場所だった。
カムイはゆっくりとテリアを降ろす。
テリアはその場にしゃがみ込んで泣きじゃくってしまった。
子供ながらにウリアの死を理解できてしまったのだろう。
「ごめんな……俺たちに力が足りなかったから。」
「お兄ちゃん達のせいじゃないよ……それにお父さんならウリア兄ちゃんを助けられるかもしれない。」
泣きながら言うテリアの声は当たり前に悲しくて三人は心が痛んだ。
「お父さんって言うのはニーヴァスを生み出した人のことかい?」
カムイがテリアの頭に手を置きながら聞く。
「ううん。僕とウリア兄ちゃんを創った人。他の皆は僕達を模倣して他の科学者が造ったものだから。」
カムイ達にはテリアの言葉を理解できなかった。
「そういえばウリアとニーガルがオリジナルとかコピーって言ってたけど?」
「ウリア兄ちゃんは父さんの兄であるニーガル様のクローンとして、僕は父さんのクローンとして造り出されたんだ。」