廃陸の旅団
片鱗
一瞬にして間合いをつめるニーガル。
対剣を具現させる為に取り込んだレッド・スフィアはニーガルの身体能力も飛躍的に上昇させていた。
「明度の土産に見ておくと良い。これが双剣を超えた新しい双剣術だ。『双竜総牙-ソウリュウソウガ-』!!」
四刃から繰り出される、目視不可の超速斬撃は受け止めることすらも許さない。
「ぐぁあっ。」
ジンがあらがえもせずに吹き飛ばされるのを見て、カムイはある決断を己に下した。
「緑柱眼のフォースはまだ貯まってない。そんな状態で発動したらどうなるか分からないけど、今はやるしかない……」
カムイは目を瞑ると、右目に全神経を集中させる。