廃陸の旅団
天帝参戦
ニーガルの挑発的な言葉を鼻で笑らい飛ばす男。
地面に突き刺していた自身の倍はあろう大剣を、軽々と肩に抱える。
「随分な口きけるようになったもんだな。それとも久々に恩師に会えて興奮しているのか?」
「興奮?ふふっ、確かにそうかもしれないな。私がどれだけこの瞬間を待ちわびていたことか。」
ニーガルのフォースが爆発的に上昇し、押し出された圧で土埃が舞う。
「私の、ヰの一番で終わらせたかった仕事もようやく終わる。オスカーここであなたを処刑します。」
ニーガルは自らの師にその2つの剣先をむける。
「ほぉ、面しれぇ冗談まで言える様になったとはな。まぁ、冗談じゃねぇってんなら只の馬鹿としか言い様がねぇ。」
オスカーは普通の十倍以上の重量がある大剣を片手で構え、空いた手を空で手招きしニーガルを挑発した。
2人の研ぎ澄まされたフォースが辺りを震わし――
「いくぞオスカー!!『真空波』」
「来いよ若造『真空波』」
真空の刄がぶつかり合うのをかわきりに、遂にニーガルとオスカーの戦いが始まった。