廃陸の旅団


未知のスフィアとなったニーガルをケルセウムにいるクロノに見せてみることにした一行。

「お前はオスカーか?」

クロノはオスカーを見て驚いている。

「クロノのとっつぁん相変わらず元気そうだな。」

どうやらオスカーとクロノは知り合いらしい。

とりあえずカムイとジンは疲弊しきっているマールをベットに運んだ。


「……そうか、あの"双剣"が死んだか。ハイマンス以来の才能を持っていた素直な子だっただけに残念だ。」

クロノは前の様に紅茶とケーキを出す。

「それで兄の身体からこのスフィアが……」

アストンがスフィアを渡すとクロノは普段かけていない眼鏡をかけてスフィアを見る。

「ほう……これは…」

「イーブン・スフィア。」

クロノはそう一言つぶやいたカムイを、驚きを隠せないという目で見た。

「うむ……無論誰にも確認されていない種のスフィアなのでな。私もおそらくとしか言いようもないが。イーブン・スフィアだと思ってまず間違いはないだろう。」

クロノはイーブン・スフィアをアストンに返した。

少しの間イーブン・スフィアを見つめてアストンが切り出す。

「これをクロノさんに預かってはいただけませんか?僕はこの後B.A.S.Eへ行き然るべき罰を受けようと思います。」






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