廃陸の旅団
手紙を読み終えたカムイだったが、視線はまだ紙の上を彷徨っていた。
「怪しすぎるよね。こんなの罠に決まってるじゃん。」
「ああ、違いねぇ。こんな話に乗る必要はないな。な、カムイ?」
ジンがそう言って、肩を軽く叩くとカムイはビクッと肩を揺らした。
「えっ、あ……そうだな。」
カムイは何となく歯切れの悪い返事をしてしまった。
胸の奥で何かがつかえている。そんな気分だった。
「それよりも今はケルセウムにはいらなきゃ。」
「そうだよ、早くクロノのじいちゃんの家に行かないと。」
いつの間にかジンとマールの間では強行突破が確定してしまっていたようで、2人はフォースを練り上げる。
「なぁ、やっぱりクリク村に行ってみないか?」