廃陸の旅団
「どうした休憩かな?若者がそんなでどうするね。」
微笑むスクルドの額から冷たい汗が垂れる。
「老師はここで待っていてださいませんか?」
カムイの言葉にスクルドが微笑む。
「答えは――否じゃ。」
「でも、おじいちゃん無理し過ぎだよ。このままじゃ、このままじゃ……」
マールの悲痛な叫びにもスクルドの決意は揺るがない。
ここにいた誰もが感付いていたのだ、これ以上の戦闘を強いることがスクルドの命にかかわってくることを。
「…………行こう。」
小さくジンが言う。
その声に、悲痛と決意とが混在していた。
「…………。」
誰もが言葉にせずともジンの心情を理解した。
そして頷き、次の扉に手を掛けるのだった。