廃陸の旅団
また無機質な小道を進んでいくと、T字路が見えてきた。
「ん?別れ道か……」
「分かれるか?それとも、どっちか決めて全員で行くか。」
アジトにわざわざ別れ道を造るということは、対侵入者用のトラップである可能性が高い。
二手に分かれれば、半分はスクアロの元へと辿り着けるであろうが、もう一方は危険にさらされることになる。
「分かれるしかなかろう。」
低い重たい声。
スクルドは誰よりもこの任務にかけていた。
長年追い続けていた孫娘を、できるならば自らの手で救い出したい。その一心だったのだ。
「戦力を均等に分けるのが妥当だろうな。まずは回復が出来るとっつぁんとマールを分け――」
「う、うわぁぁぁあっ!!」
「きゃあぁぁぁお父さん!!」
後方からの叫び声に振り向くと、ロイが路を覆い尽くすほどの巨大なニーヴァスに捕われてしまっていた。
ニーヴァスはロイを盾にするように前に突き出しながら一行に突進してきた。
「ん?別れ道か……」
「分かれるか?それとも、どっちか決めて全員で行くか。」
アジトにわざわざ別れ道を造るということは、対侵入者用のトラップである可能性が高い。
二手に分かれれば、半分はスクアロの元へと辿り着けるであろうが、もう一方は危険にさらされることになる。
「分かれるしかなかろう。」
低い重たい声。
スクルドは誰よりもこの任務にかけていた。
長年追い続けていた孫娘を、できるならば自らの手で救い出したい。その一心だったのだ。
「戦力を均等に分けるのが妥当だろうな。まずは回復が出来るとっつぁんとマールを分け――」
「う、うわぁぁぁあっ!!」
「きゃあぁぁぁお父さん!!」
後方からの叫び声に振り向くと、ロイが路を覆い尽くすほどの巨大なニーヴァスに捕われてしまっていた。
ニーヴァスはロイを盾にするように前に突き出しながら一行に突進してきた。