廃陸の旅団
先に進んでいたオスカー達がある違和感に気付く。
「おかしいな。」
「ええ、妙ですよね。」
「オスカー?アストン?何がおかしいんだ?」
走りながら、上下左右と見渡す。
すると所々に赤黒いシミの様なものが見えた。
「気付きませんか?例えば向こう側がトラップだったとしても、ここまでこうもすんなりと来れたのは不自然だと思いませんか?」
「しかも、だ。トラップの気配がないわけじゃなく。あるにはあったが発動する気配がねぇ。つまり……」
2人の言葉にジンが感付く。
「オレ達の他に侵入者がいて、トラップを突破している……」
「ああ、しかも痕跡を残してねぇとこを見ると……相当な手練だ。」
そして一行は最奥の扉へとたどり着く。
「気を引き締めろよ。ミルファとの戦闘中にお前等を気にしてやる余裕はねぇぞ。」
「スクアロを救出するためにはどっちみち敵を倒すしかない。みんな死ぬなよ。」
「ああ。」
カムイが扉に手をかけ、ゆっくりと開いていく。