廃陸の旅団

先に飛び出したのはミルファだった。

左右の剣には白い焔がまとわりつき、辺りを熱気で揺らす。

「はぁぁぁあっ『白焔・双牙斬』」

竜が刄を向けたかの様な威圧感と共に、鉄すらも溶かす超熱気が襲いくる。

オスカーは大剣を盾の様にしてミルファの剣を受ける。

「なんだオスカー忘れたのか?私にはこれがあると言うことを……」

バチバチと競り合う中、ミルファの柄についていた白蛇が僅かに動いた。

「――しまった。」




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