廃陸の旅団

アブソリュートを退学したカムイはある人物のもとを訪ねていた。

「お久しぶりです。ニーガル中将。」

「やぁ、カムイ君。機関長から話は聞いているよ。」

ニーガルはサーベラー<剣術士>の隊長を務めているため個室をもっていた。

その個室は綺麗に整頓されていてとても男の部屋とは思えない。

「ベットとかも置いてあるんですね。」

部屋の隅にはシンプルなベットやタンスが置かれている。

「ああ、それかい?忙しい時には泊まり込んで残務処理しなきゃならなくてね。仮眠をとるためだけたが、用意してもらったんだよ。」

ニーガルはカムイをソファーに座らせ、自分は一人用の椅子に座った。

「それにしても君は……せっかくB.T.をクリアしてB.A.S.E.への就職が内定したのに機関を中途退学してしまうなんてね。これでその話も白紙だよ、分かっているのかい?」

ニーガルはわざとらしいため息をついて困っている様な顔をした。

「無駄話は必要ない。オレは一刻も早くB.A.S.E.へ入りたいだけだ。」

カムイはニーガルを睨み付ける。

ニーガルは嬉しそうに笑うと喋り始めた。

「ならば君はこれから国家連合認定公務員試験とB.A.S.E.の職務認定試験の二つをクリアしなければならなくなったわけだ。」

B.A.S.E.の隊員は国家連合認定の公務員でもあるので、隊に入るためには一般人も受ける公務員試験に合格しなくてはならないのだ。

「国家連合認定公務員試験は一月後でにある。ちなみにB.A.S.E.の方はいつでも受けることができるので、まずは筆記試験の勉強でもしなさい。まぁ……アブソリュートで首席だった君なら心配はないが。」






そしてニーガルのこの言葉の通りカムイは受験者トップで国家連合認定公務員試験を合格をすることになる。


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