廃陸の旅団

薄れいく意識の中でリリーは金髪、青眼の少年の姿を追っていた。

「……ちゃんと伝えたかったな。私の…気持ち……」

傷口から溢れだす血は既に致死量を遥かに越えていた。

「…会いたいよ……カムイ……」

それでも何とかリリーが意識をつなぎ止めているのは、カムイに会いたい一心だった。


「はあ、はぁ……あれ?……呼吸ってどうやって、するんだ…ったっけ。おかしいな…真っ白だ……」

懸命につなぎ止めていた意識が止まりそうになる寸前。

待ち焦がれたその声をリリーは確かに聞いた。





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