廃陸の旅団

ぎこちない二人の様子に呆れつつも、ローザスは説明を続けていく。

「そうそう、原則として職務試験は二つまで同日に受けることができるからな。では続きを説明する。」

職務認定試験は一度の受験につき2つの職務の試験を受けることが出来る。

365日いつでも受験可能なのだが、一度試験に落ちてしまった者は、その試験日から3年間の間は受験が出来なくなる。

3年間の期日を開けた後、再び受験を受けるには、難関な国家連合認定公務員試験を突破しなくてはならない様になっている。



「さて戦闘で活躍する五つの職務だが。『剣術士"サーベラー"』。剣技に優れ前線に出て戦う職務だ。ちなみに現隊長はニーガル中将が担っている。」

クラナドを撃退した時のニーガルの強さは半端ではなかったのをカムイは鮮明に覚えていた。

しかも、まだまだ本領を発揮してなどいないその力は、恐れを抱くことすら大げさてはない。

「二つ目は『武闘士"グラップラー"』。原則一対一の状況下において素手で戦うタイプの前線戦士。三つ目『弓術士"アーチャー"』。サーベラ-やグラップラーを後方から支援する役目だ。」

坦々と話していくローザス。

並大抵の頭では記憶することなど叶わない早さではあったが、カムイはしっかりと全てを頭に刻んでいた。

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