廃陸の旅団

黒雲は雷を発生させながら渦巻き、毒々しい不協和音を鳴り響かせる。

「皆、全ての力を術に込めろ。全員で迎え撃つぞ!!」

ハイマンスの激により全員が極限の集中下で己の全てを込める。

「消えるがいいわ『ディー・ツァオバ・フルーテ-魔笛-』」

暗黒の闇が天空から降り注ぐ。

それは飲み込まれたが最後。

雷を模した魔王の胃袋で焼き砕かれ生命を奪われる。

「突き砕け『剣嶺』」

「いくぜ『散鎖・氷狼結界』」

「おらよ『黄昏の鎮魂歌』」

激しくぶつかり合う力が均衡に弾ける。

「はぁぁぁあ『インパルス・ショット』」

「聖なる力よ『ホーリーランス』」

激しいぶつかり合いは光と闇を世界に落とす。

地上にいる誰もが言い得ぬ不安に震えながら光が勝るのを待っていた。

「燦然たる調べよ『ラ・ディフィニア・コンメディア-神曲-』」

ハイマンスの生み出した調べが魔笛にぶつかる。

均衡した力だったが徐々にその差があらわれはじめるのだった。







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