廃陸の旅団


「皆さんご迷惑をおかけしました。」

マールの懸命の治療の成果でスクアロはすっかり元気を取り戻していた。

それでも、顔色もあまりすぐれず、足元がふらついている。

「良かった、目を覚ましてくれて。」

「有難う皆。」

アンバー・タワーの最上階に七人が集まった。

カムイの連日の徹夜によって修理された飛行艇が皆の目を輝かせた。

「カムイ。例のモノは持ってきたか?」

ハイマンスがそう言うとカムイは親指を立てる。

「よし。ではアストン、スフィアを。」

「はい。」

アンバー・タワーで保管されていた全てのスフィアを圧縮した宝珠を、エンジンに組み込む。

すると、古代天艇が淡い光を放った。

「それでは、行くぞ未踏惑星、オーバー・プラネットへ。」

カムイを先頭に飛行艇へと入っていく七人。

世界は先日の惨事を忘れているかのように輝き。

七人の無事を祈るかのように、優しく世界を照らしだしていた。




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