廃陸の旅団
ガキィィィンと何かが弾ける音がした。
「ちったぁやる気出たか?ジン。久しぶりだなその姿見るのはよ。」
いつもの鎖ではない何かをジンは手にしていた。
それがオスカーの巨大な剣を受けとめている。
「何故アストンに術を封印させる?」
ジンはそれを引くと消滅させた。
オスカーも剣を引く。
「アストンもテメェも分かっちゃいねぇな。誰もその三つの術を使えなんて言ってねぇだろうが。」
オスカーは面倒くさそうに頭をかく。
「その三つ術を使っていい。って言っただろ?」
「バカが、ってことは使わなくても良いだろうが。これは端からアストンの呪術依存を無くす為にやってんだよ。」
呆れ気味に言い放ったオスカーの言葉にアストンの胸が軋んだ。
「現にアストンは術を使った。ピンチになったら術を使えばなんとかなる、だとか考えてる三流術師の典型なんだよ。」