廃陸の旅団
「……ちっ。思いだしたくもねぇこと思い出させやがって。」
オスカーは腹立たしそうに頭をガリガリ掻きながら、大剣を乱暴に地面に突き刺す。
「ふはははは。ついに諦めたかオスカー。ならば私の最高の術を以て果てるがいい。『四身乱舞-シシンランブ-』」
まるで蜃気楼の様にアルファスの身体が歪み、四つの残像を映し出したかと思うと、それが実体となりバラバラに動き出した。
「うぉっ、分身とかマジか!?まいったな……」
四方から挟み打つアルファス。
オスカーは自らの大剣に拳を突き刺すのだった。
「まいったな……こいつぁ、おあつらえ向きの相手じゃねぇか――なぁ『紫閃刀』」