廃陸の旅団
不安定に放たれる孔気がローザスに向かって集約し始め、孔気を吸収したローザスの身体が変形しはじめた。

バキバキと軋みながら変形する身体。

みるみる内に翼が生え、筋肉が盛り上がり、7本の鋭利な刃のような尾が生えた。

「もう我慢できないわ。殺す。殺す。殺す。コロスゥゥゥッ。」

新しく生えた翼によって飛翔したローザスがマールに向かって突進した。

あまりのスピードに他の誰もがかばう事ができない。

するとエメラルドに輝く孔雀のようなモノがマールの前に躍り出て、ローザスの突進を止めた。

「あらあら、格好いい登場じゃない。主役は遅れてやってくるってやつかしら?カムイ。」

ローザスは身を退くとその孔雀に向かいそう言った。

「カムイ?あれがカムイなのか?」

エメラルドの孔雀は尾を目一杯広げるとより一層輝きを増し、その光が人型に集合した。

「これ以上オレの仲間を傷つけることは許さないよ。ローザス。」

カムイの登場により、ついにここに廃陸の旅団が結集した。
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