廃陸の旅団
カムイがまだ九歳のとき。
初等学校で大々的な授業参観が行われた。
四百近くいる生徒の両親がこぞって参加したその日。
大ホールには千五百人を越える人が集まっていた。
授業は普段通りに進行していき最後に生徒達に将来の夢を発表させた。
名前の順に指されていき、カムイの番が回ってくる。
この時、二百字くらいの作文の中のたった二行がカムイの人生を変えてしまうことになるのだった。
「ボクはしょうらい空をとぶ船をつくって、みんなを空につれていきたいです。」
カムイが読みおわった瞬間。
ホールに軍部最高組識・B.A.S.E.の者達が入り込み、カムイとカムイの両親を拘束した。