廃陸の旅団
無属民は法を持たないが、そこにある仲間と家族以上に深く繋がっている。

仲間がさらわれたとなれば、各地の無属民達が一斉に反乱を起こしても不思議ではないのだ。

「そう。クラナドを連れ出すことによって反乱が起きる。いや、起こすのだ。反乱はやつら無属民を一掃するまたとないチャンスとなる。」

冷酷な瞳。

カムイはローザスの底の見えないフォースに圧倒される。

「つまりは俺達を差し向けてやつらをあおり反乱を起こさせ無属民を一掃する。それには反乱を起こさせるのがこれ以上ない大義名分を生むというわけですね。」

少し作戦に納得のいかないカムイではあったがクラナドを救出するためと、割り切ることにした。

ローザスは柔らかく笑う。

「物分かりが早くてよろしい。」

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