廃陸の旅団
この世界には数多くの宗教があり、皆それぞれの思想の下に信仰している。
それぞれの思想の下それぞれに戒律が生まれたが、たった一つだけ国家連合により共通に禁じらた条令がある。
『天は人々に厄災をもたらす。
天を目指し行動に移した者、またその身内は極刑。
思想を抱き公表に移した者、またその家族は終身刑とする。』
カムイの作文はこの条令に触れてしまっていたのだった。
ただし、思想を持った者が未成年だった場合にのみ子供は三年の研究施設入りのあと釈放される。
カムイは三年もの間拘束され続けた、両親は監獄に投じられ会うことはおろか、手紙のやりとりすらも禁じられた生活。
そして何よりもカムイを傷つけたのは、施設を出てから始まった周囲からの蔑みの態度だった。
そしてカムイは人を全く信じないようになってしまったのだった。