廃陸の旅団
「くらいなさいマザー『インパルス《崩壊の光》』」
完全に意表をついた少女の攻撃に、マザーワームは避けることができなかった。
光り輝く拳がヒットするとマザー・ワームは身の丈の倍近く遠くまでふき飛んでいった。
「くっ……生意気な。」
その強力な拳は、マザー・ワームを壁に打ち付けた際に片方の羽の下部をむしりとってしまうほどのものだった。
「誰だ!?」
カムイが聞くが、少女は振り向きもせずに言う。
「今はそんなのどうでもいいでしょ。マザーを倒すのが先決よ。あんた達もボサっとしてないで援護しなさいよ。」
名も知らぬ少女がマザー・ワームの羽を切り取ってくれたおかげで、マザー・ワームの動きが断然鈍くなるのだった。