廃陸の旅団

「分かりましたよーだ。マールとカムイが手伝ってくれるからいいもん。行こ行こ。」

マールはカムイとリリーの間に入り腕を組むと歩きだす。

「暗いから気を付けていってらっしゃい。まぁ掃除なんて必要ありませんが……」

「へっ?今なんて?」

マリアは最後の最後に言葉を濁した。

「い、いえ。何でもありませんわ。おーほっほっほ。」

どうしても話を戻されたくないマリアの甲高い笑い声と、話を聞き取れず一応流れ的に笑っておこうか。という一行の笑い声がこの後しばらく礼拝堂にこだました……そうな、そうでもないそうな。
< 93 / 583 >

この作品をシェア

pagetop